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生まれ: 1962年 6月 18日 · ニューヨーク
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兄弟: Dana Randall (姉妹)
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指導教員: ハワード・ジョージ
リサランドール博士の略歴
- 1962年 - アメリカ合衆国にニューヨーク州ニューヨーク市クイーンズ区に生まれる。
- 1980年 - ニューヨーク市立の理数系高等学校スタイヴェサント高等学校卒業
- 1983年 - ハーバード大学卒業、BAを授与される。
- 1987年 - ハーバード大学物理学部より、Ph.D.(物理学)を授与される。
- 1987年 - プリンストン大学で、ポストドクター。
- 1990年 - マサチューセッツ工科大学助手になる。スローン財団の特待奨学生になる。
- 1999年 - マサチューセッツ工科大学准教授に就任。
- 2001年 - ハーバード大学教授に就任。
- 2001年 - 地元のラジオ局で、科学解説の番組を担当する(現在も)
主要業績
- 1999年 - ラマン・サンドラム博士とともに発表した「warped extra dimensions(ワープした余剰次元)」により、物理学会で一躍注目を集める[1]。
- 2001年 - ハーバード大学から終身在職権を与えられる。
- 2002年 - 欧州原子核研究機構(略称:CERN)で行われた、CERN理論物理学研究会で、スティーブン・ホーキング博士から隣の席を薦められる。この時までの記憶を元にして、"Warped Passages"の原稿を仕上げる。
- 2005年 - プリンストン大学およびマサチューセッツ工科大学から終身在職権を与えられる。
- 2007年 - 米「タイム誌」により、「世界で最も影響力のある100人」の1人に選出される[2]。
- 2007年 - 日本を訪れ、東京大学・小柴ホールにて来日記念講演を行う[3]。
- 2007年 - イギリスケンブリッジ大学から招かれ、基調講演を行う。
受賞歴
インタビュー記事まとめ
ダークマターは観測出来るのか?
光速より速い素粒子は見つかる?
リサランドールさん自身の宇宙の捉え方
ダークマターは観測出来るのか?
「宇宙に存在する物質のうちほとんどを占め、質量を持つにもかかわらず見えないというダークマターとは、どのように形成されるのでしょうか?」
という質問にランドール博士はこのように答えています。
「ダークマターであれ、ダークマター反物質であれ、その形成メカニズムは大きな謎とされています。まだ、その答えが見つからないのです。
おそらく、膨張する宇宙の端で物質のようなものが形成されているかと思いますが、
実際にどんな種類の物質が存在し、そこで相互反応をするかはわかっていません。
このテーマに関しては、現在も活発に研究が行われています」
そして、ダークマターを検出するうえでもっとも主要となる構成要素がダークマターディスク(銀河系の円盤の中で共存する、ダークマターで構成される円盤)に降着していくと思われます。
その場合には、星の位置と速さから位置を特定できます。
そして、ダークマターがわずかに相互作用した際に放出されたエネルギーを検出できるだけの大きさの測定器があれば、観測できるのかもしれません。
ですから、そこに何があるかを予測可能にし、追及していくためにもモデル構築が重要なのです。
光速より速い素粒子は見つかる?
光より速い素粒子が発見される可能性はあると言えます。
ただ、時空の対称性など既知の法則とは異なる物理法則が必要になってきます。
そのため、身近な場所や、観測手段では見つからないと思いますが、探し続けていくことで、いずれは見つかるかもしれません。
リサランドールさんの宇宙観 自然法則について
私たち人間が目にしているのは一番根源的な部分ではなく、観測や知覚を通じた人間のスケールを基準にした自然です。
ある意味では、自然に基づいたものであり、それは私たちの知覚できる範囲内のものでもあります。
ただ、自然全体を把握するためには、まだパズルのピースが足りていないのだと思います。
そのため、自然法則が人間にとって唯一のこととは思えません。
最後に
この記事を通してリサランドールさんの偉大さを少しでも理解して頂けたと思います。
しかし、ざっくりまとめただけなので、
宇宙好きの方、物理学が好きな方には少し物足りなかったかもしれません。
ですので、僕からこちらの本を紹介させて下さい。
今回紹介するのは、[宇宙の扉をノックする]という本です。
宇宙の根本的な構造について、物理学の大きなパラダイムシフトが起きようとしている。
宇宙についての私たちの理解は、がらりと変わるかもしれない。 本書は、一言でいえば「スケールの科学」のエッセイである。
我々の身近なサイズの物理現象の解明から始まった科学が、非常に小さな素粒子の世界へ、また非常に大きな宇宙の世界へとスケールを広げていった過程を、数式を使わずに解説している。
分厚い本だが、内容は理解しやすい。素粒子やダークマターといった専門的な物理要素の解説はていねいで分かりやすく、最先端の物理学を身近で親しみやすいものとして感じ取ることができる。
翻訳も非常にこなれており、翻訳本にありがちな文体の不自然さも無かった。 本書は、最先端の科学の優れた入門書である。 特に、素粒子物理学の概観を理解するには、この上ない良書であると思う。
本当に頭がいい人だからこそ、めちゃくちゃ難しい問題を誰もが理解出来るほど丁寧に書かれています。
以上、興味のあるかたは、実際の商品をアマゾンなどでご確認ください。
今回は、最後までお付き合いありがとうございました。